酒と砂糖とキミドリと



 腹たつ腹たつ腹たつ腹たつ
「くそやろおおおおおおおおおお」
 自分しかいない家の中だとその叫び声はただただ空しさを強調する演出にしかならない。
 わかっている。だからこそ、また腹がたつ。
 ちきしょぅ。俺は呟き、酒を出す。俺は未成年だ。それがどうした。これで気持ちよくなれるんだったら、飲んでやろうじゃないか。
 近くにあった、キミドリ色の背景にキャラクターが描かれた少し幼い雰囲気のコップに勢いよく注いでいく。……ぷっ。入れ物と中身のギャップに思わず吹いてしまった。
 これでいいのだろうか。本当に、これで。
 みんなが飲んでいる中俺だけ飲まなかった。それではぶられた。それを慰めるために飲んでいたんじゃ、バカみたいだ。
 はぁ。大きなため息を一つ。一度天井を眺めた。それから、インスタントコーヒーと砂糖を探した。黒糖が見つかった。キミドリ色のサトウキビを浮かべると、口元が緩んだ。





あとがき
 どうもこんにちは。文月水無です。
 さて、「酒と砂糖とキミドリと」です。
 タイトル見てピンと来た人もいるかと思いますが、いわゆる「三題噺」で作ったショートストーリーです。
 その三題は「サトウキビ・お酒(泡盛)・キミドリ」でした。
 文字制限は400字。他の制限としては登場人物が主観の主人公のみ。
 いやー。400字って短いですね。短いですよ、小学生の諸君。
 昔は400字書くのでも嫌々だったのになぁ。
 キーボードって素敵。
 
 
 サトウキビが難しかったです。どう絡ませればいいかなぁ、と。
 あとはまぁ、主人公像をどうしても私自身と重ねなきゃ書けないのをどうにかしたいです。
 難しくはありましたけど、なかなか楽しかったので、こういうのもぽちぽちやっていきたいですね。
 自分で制限つけようとしても限界があるので、どちら様かお題を授けてほしいです。


 まだまだ練習中です。ですが、向上していくよう励みます。ですから  拙い文書。面白くないストーリー。無駄に長め。
 これら三重苦に時間をとらせてしまったことを申し訳なく思います。
 が、いつか楽しい時間を与えられることを夢見つつ。

(2007-04-14)(2007-08-12) 文月水無

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