騎士と姫



昔、ある広大な王国がありました。
その王国はとても平和でした。
しかし、あるときお姫様の嫁ぎ先が決まった頃からこの王国はおかしくなっていってしまいました。
お姫様の嫁ぎ先は余り評判のよくない国だったのです。
お姫様はその国が好きではなかったのと好きな人がいたので縁談を断ろうとしました。
お姫様の好きな人はある騎士でした。
騎士もお姫様のことが好きだったのですが、身分の違い故に諦めていました。
お姫様はやはりどうしても好きな人を諦められなかったので王様にお願いにいきました。
王様はかわいい姫の願いと聞き入れました。
しかし、それを聞いた嫁ぎ先の国の王子様は王国に戦争を仕掛けてきました。
王国は戦いましたが、その国は戦争が強かったのです。
兵士達は何とかお姫様を守ろうと戦いました。
ですが、お姫様は王子様によって城の屋上に追い詰められてしまいました
下で戦っていた騎士はそれを見て、姫の元に駆け付けました
騎士は王子様と戦いました。
王子様を倒した騎士はお姫様の元に行こうと振り向いたとき、後ろから弓矢が刺さりました。
騎士は最後まで姫を守ろうとしながら死んで逝きました。
それを見たお姫様は兵士たちに逃げるように言うと騎士の元に走りました。
兵士が何度も何度も止めましたが、お姫様は足を止めませんでした。
騎士の近くに行ったお姫様は落ちていた騎士の剣を自分の喉元に掲げました。
「私と貴女は一緒にいることが出来ませんでした。ならせめてこのときは一緒に」
そういってお姫様は自分の喉元に剣を突き刺しました。
お姫様は倒れ剣は騎士の胸に突き刺さります。
二人の死に顔はとても幸せそうでした。
これからは離れることがないことを喜んでいるようでした。

今、森の中にある廃墟の城に二輪の花が咲いています。
寄り添うように、けっして離れぬように、幸せそうに咲いています


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